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 2018/05/05 小笠原でも「内地(ないち)」という
 
 私が子供の頃、北海道では、本土(本州以南)のことを内地(ないち)と呼んでいた。明治維新前後に開拓が始まって間もないせいか、はるばる外地へ来たという意識と、出身地への郷愁がそう言わせたのだろうか。
  
 
その後北海道では、航空網の発達や青函トンネルの開通もあって、すでに本州と区別して考える意識は薄れたのだろう。今は一部の高齢者以外は、その言葉をさほど使わなくなったように思う。私たちも使わなくなった。ただ私たちの娘は、物心つくころに札幌で育ち、大学以降は北海道で暮らしたせいか、「内地」という呼び方にあまり違和感はないと言う。
  
 先月、小笠原諸島を訪れて、現地の人たちが本土を
内地と呼んでいたので驚くとともに、とても懐かしさを覚えた。たしかに本州を離れること1,000キロ。東京都であるとは言え、はるかなる絶海の島々である。通常では24時間かかる船以外に、本州への交通手段がないこともあるのだろう。
  
 2016年10月、オリンピック・パラリンピックの終わったブラジルから日本へ大会旗が届き、それを小池東京都知事が、硫黄島経由で小笠原父島まで持って行ったそうだ。「小笠原村も東京都なんですよ。外地ではないんですよ」という意味を込めたのだろうか。
  
 橋やトンネルでつながっている九州や四国はともかくとして、沖縄県を含む多くの離島では、本土を『内地』と呼ぶのだろうか。