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 2020/04/08 COVID-19
 
 昨夜、安倍内閣総理大臣は、「新型コロナウィルスの全国的かつ急速なまん延により国民生活および国民経済に甚大な影響を及ぼす恐れがある事態が発生したと判断し、特別措置法に基づき、『非常事態宣言』を発出する」と述べ、東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7つの都府県を対象とした。『宣言』の意味は何だろうか。

 さらに、この7つの地域に限ったのは何故だろうか。政府の発表では「感染者の増加の多い所から区切った」と言っているが、感染者数5番目の愛知県と8番目の北海道とを外し、9番目の福岡県を入れた理由については「外した2つの道県は、ここ数週間の感染者数の増加が頭打ちになっているから」としている。しかしこれにはマスコミも疑問視しているのだ。

 この非常事態宣言対象の"素案"が出てきた時点で、福岡県知事が対象に含めるよう、政府に申し入れている、とニュースで報じられた。うがった見方だが、福岡県は麻生副総理の地盤であり、安倍総理の地盤である山口県に隣接している。

 北海道では、当初の感染者急増に対応して、知事が国よりも早く小中学校の一斉休校や、道民への週末の外出を控えるようになどの要請を出して、効果を出していた。また愛知県知事は、感染者が急増し始めた時点で国に対して「早く緊急事態だと認識してほしい」と強行に申し入れていた。いずれも政権にとっては煙たくて、ママッコ外しをしたのかと勘ぐってしまうのだ。

 東京都では今日も150人近い感染者が出ているのに、国との交渉で営業自粛対象業種についてはまだ決まっていないとのこと。何について意見がまとまらないのだろうか。双方のメンツ争いだろうか。
 北海道では、昨日までの3週間以上は1日の感染者数が0〜5人だったのに、きょうは10人になったそうである。

 関東や関西に出た学生などが、学校が休校になったために、寮や下宿にも居られず、続々と帰省を始めている。帰省地には、本人は無症状であっても、保菌者である可能性のある人から新たな感染者が出る可能性があると思う。北海道知事も、帰省者にはできるだけ自宅待機して、出歩かないようにと要請している。

 北海道では、14の支庁のうち、ずっと感染者の発見がなかった北部2支庁のうちの留萌支庁で、1名の感染者が出てしまった。帰省者だった。残る感染者ゼロなのは、稚内市のある宗谷支庁のみである。

 日本全体では岩手県、鳥取県、島根県の3県が感染者ゼロで頑張っている。これらを含めて、新たな感染者を増加させてはならない。
 地方への善意の帰省者全てが危険だとは思わないが、自分は保菌者の可能性がゼロではないと考えて、自主的に活動してほしいものだ。