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 2021/01/05 人類絶滅の予兆か

 今から約6,600万年前に、そのころ栄えていた恐竜(現在の爬虫類や鳥類の先祖と思われている)が、一斉に絶滅したとされている。
 
 その原因は色々と云われているが、現在最も有力な説とされているのが、直径10キロメートルほどの隕石がメキシコ湾付近に落下し、その衝撃で空中に撒き散らされた塵埃が、何年もの間地球を厚く覆ったために太陽光が遮断され、気温が急激に低下したり、硫黄ガスが大量発生したためであるとされてきた。
 
 私がこの説が矛盾すると思うのは、いまの地球上で全盛を誇っている植物群はじめ、多くの動物群が、なぜこの時に絶滅せずに、いま太陽の恩恵を受けながら生き残っているのか、という理由の説明が非常に不明確なところなのだ。
 
 もう一つの恐竜絶滅の有力な説として、恐竜にまとわりつく特殊な細菌ないしウィルスが発生・変異して急速に蔓延し、不完全な進化を続けてきた恐竜が感染して絶滅したのだというものがあり、これには私も少し頷けるのだ。

 新型コロナウイルスの人類への蔓延は、一昨年の発見以来、昨年を通して世界での感染者は約8,600万人以上になり、死者も190万人を超えた。
 
 日本での感染者は23万人強、死者は3,400人を超えている。それも、検査体制が不十分な状態の中での数値である。
 
 この新型コロナウイルスは中国の武漢で初めに発見されたとされ、その後全世界に蔓延。ヨーロッパではそれが複数に変異してまた世界に拡散したとされている。

 特急で作成されたワクチンがヒトに効くとされ始めたころに、南アフリカでさらに変異・強力化した変異型ウイルスが見つかり、既にあちこちに飛び火して被患者が増え出した。既に接種され始めたワクチンが、これらの変異種に効果があるのかどうかは不透明なままだ。
 
 海外のいくつかの『文明国』と自称する国のトップが、新型コロナウイルスの危険性を軽視しており、そのような国に限って爆発的に感染者が増えて、ロックダウンしている例が多いのである。
 
 日本の国政のトップは経済優先の政策を解くことなく、首都圏の4知事が国に対して緊急事態宣言の発出を要望した。しかし知る限りでは、国側も4知事の側も、自らの発意で政策展開しようとはせず、責任のなすり合いをしているようにしか見えないのだ。

 国にも地方自治体にも、これらのキャンペーンを中止させたり、罰則を持って強制するだけの権限もなく、即時法整備すべきという声が挙がっていても、全く対処していない。政界幹部が民間の利益団体のトップに就いていて、キャンペーンの停止や非常事態宣言の発出を遅らせていると観る向きもある。本人も含めた人類の危機なのだと、なぜ認識できないのだろうか。
 
 新型コロナウィルスが突然変異・強化して蔓延を始めた中、為政者は自己の地位を守ろうとするばかりで、経済優先・人名軽視の動きしかせず、またこれに対処して頑張ってくれている最前線の医療体制が、既に崩壊し始めている。
 
 有効な薬やワクチンの開発と認可が半端な状態のままだと、どんなに防御策を打っても、ヒトの多くが次々と感染していき、『人類が絶滅する』という最悪のシナリオになってしまう可能性もあると思う。

 近い将来、日本人だけでななく、人類そのものがウィルスによって絶滅の危機を迎えるのではないかと、ひとり心配しているのだ。