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 2021/12/03 どうしんの「おくやみ欄」

 
各地の地方新聞は、全国的な情報の主なものも載せるが、各地元主体の情報も丁寧に載せている。北海道では、『北海道新聞』が最も古い地元紙で『どうしん』と呼ばれ、我が家でも朝刊・夕刊を配達してもらっている。

 どうしん朝刊の「おくやみ欄」には、北海道内で亡くなった人達の氏名、没年齢と没日時、住所、葬儀の日時・場所、喪主の氏名・続柄が掲載されている。公的立場に在った人では、葬儀委員長の氏名も記載される。この欄には、葬儀社から得た情報で、遺族が希望する場合は無料で掲載してくれるのだそうだ。休刊日以外は毎日掲載している。

 数年前のある日、どうしんを広げていた妻が「○○さんが亡くなったみたいだよ」と私を呼んだ。見ると、確かに高校の運動部で一緒に頑張った友人の名前があった。年齢も住所も間違いない。
 通夜はその当夜、葬儀は翌日だったので、同期生に連絡をとり、着替えて出かけてきた。奥さんや息子さん達に会うのは初めてだった。

 その後朝刊が届くと、まず「おくやみ欄」を見るのが習慣になった。ここ2年ほどは、新型コロナウイルス感染防止の意味からか、「葬儀終了」と記載されるものが非常に多くなった。

 最近の北海道の人口は約520万人だが、この「おくやみ欄」には毎日70人から120人の名前が並ぶ。北海道内の最近の死者数は年間6万人余なので、そのほぼ半数ほどが掲載されていることになる。
 自分の年齢に近い人が気になって、同期生らしき名前があるのではないかと、つい見回している。

 また100歳という天寿を全うされる人も多く、毎日2人から7人が掲載されている。20日に1日くらいはゼロの日もあるが、平均すると3人はおられる。今日は107歳以下5人が掲載されていた。
 北海道人口の約40パーセントを占める札幌市在住の人のうち100歳以上は、この欄への掲載を見る限り全道の20パーセント程度に思える。