枯葉剤の怖さ

 庭の畑には、肥料分を調合した土を入れて敷き均してもらったので、今のところあまり雑草らしきものは生えてこない。それでも逞しく生えてくるのは、スギナ、アカザ、カタバミ、及びイネ科の数種類。まだ数が少ないので見つけ次第抜いている。
 以前藤沢に住んでいた母の家の庭は、母に手間をかけさせたくないと考え、知り合いの造園士に頼んで花雑草の種を10種類以上蒔いてもらい、母も楽しんでいた。
 しかし2年目くらいからは母や私達の手入れも間に合わなくなり、やがてたくましいチガヤが生い茂ってきて、素手で抜こうとすると、葉の縁で手を切ってしまう。手に余ったので前記の造園士に相談すると、バケツに除草剤の10倍液を持ってきた。そして両手にビニール手袋をはめ、その上から軍手をはめて、その手をバケツの除草剤に突っ込み、チガヤだけを下からしごき始めた。
 それから1週間後、チガヤはみごとに黄変して萎びたが、他の草花や樹木には、全く影響がなかった。「素人は散布や噴霧は避けて、こんな方法で除草するといいです。雑草の量が少ない時は、除草剤の原液を筆で目的の雑草の葉に軽く塗りつけてもいいです」
 散布や噴霧は、他の植物も枯らしてしまう。何よりも人に影響が大きい。アメリカ軍がベトナム戦争のときに、ゲリラの隠れ場所をなくするために、ジャングルの上から大量の『枯葉剤』を散布した結果、住民や生まれてきた赤ちゃんに強い健康被害を与えた。最近は強度は弱いと思うが、「除草剤」と称して、園芸店で一般に販売している。

IMGP2617_2618-600_400大豆(エダマメ) 左:収穫前 右:収穫後 (8月3日)

 3日の夕方、あずかっていた犬を屋内に入れ、1株残しておいたエダマメの実だけを収穫して、残った葉柄の近くに、塗装用の刷毛で除草剤の原液を軽く塗布実験してみた。そして5日後の今日、その変化を見てみると、太い茎以外は枯れて萎びていた。

IMGP2620_2648-600_400左:除草剤とその塗布直後(8月3日) 右:塗布後5日目(8月8日)

 いま庭で、抜いても抜いてもしつこく生えてくるのがスギナ。その根は深く、指を突っ込んで抜き取っても、節で千切れて2-3日後にはまた生えてくるたくましい雑草だ。その一部にも筆塗りして試してみた。

IMGP2621_2647-600_300aスギナ 左:塗布前(8月3日) 右:塗布後5日目(8月8日)

 これもほぼ枯れたが、根のつながっていない株があるのか、完全に全体が枯死した状態ではない。いずれにしても、目的の雑草のみを枯死させることは出来そうだ。
 今年の秋には、近隣から種々の雑草の種子が飛んで来るだろう。来年以降の除草の手間が思いやられる。

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