◆ 今日の正午前、自宅近くの琴似発寒川に架かる右股橋の上から下流方向を見ると、左岸の川岸に垂れ込んだ薮の上で、ハシボソガラスが何かを狙っているように薮を突いている。しきりに嘴を薮に突っ込んでは、さっと50センチほど遠のく。
◆ ちょっと興味を持ったので、川の左岸を問題の場所に向かって、ゆっくりと近寄ってみた。すぐ横まで近づいても、カラスは何かを突き出そうと夢中になっていて、私のことは気にしていない。よく見ると、カラスがくわえているのはシマヘビの尾のようだ。
シマヘビを引き出そうとするハシボソガラス
◆ ヘビは体を倒れたヨシに絡みつけて抵抗し、時折頭をカラスに向かって突き出すので、カラスはサッと飛び退いてはまたヘビの尾をくわえなおして引っ張る。
◆ そんなことを5分ほど繰り返しているうちに、ヘビは尾をすっかりヨシの下に隠して、形勢逆転、今度は首を曲げ、頭を三角にしてカラスに向き直った。
シマヘビとハシボソガラスのバトル
◆ こんなバトルが10分近く続いただろうか、ふとカラスがすぐ脇にある水たまりを見つめ、そこから何かを咥えて5メートルほどの別の中洲に移動した。
エゾアカガエルをくわえる
◆ くわえたのは大きめのエゾアカガエルだった。カラスは足でカエルを抑えながら、頭を嘴でつぶし、弱らせてから飲み込んだ。シマヘビはすかさずヨシの下にもぐりこんで、見えなくなった。
カラスヘビ(シマヘビの黒化型)が観戦後に退却
◆ そこから2メートルほど川下の乾いたヨシの上でカラスヘビ(これはシマヘビの黒化型)がトグロを巻いて陽に当たりながらそのバトルを見ていたようだが、カラスがカエルをくわえて移動してから、やおらトグロを解くと、川岸へ移動して消えた。カラスはこのカラスヘビには全く気付いていなかった。