山椒とアゲハの幼虫

 6月中旬、庭で今年初めてナミアゲハが飛ぶのを見た。写真に撮りたがったが、あまりじっとしていてはくれない。小さな山椒の樹のあたりでフワフワと飛んでいたので、あとで観ると案の定、黄色い卵が10個ちかく産み付けられていた。
IMGP8615-300 3年ほど前に山椒の小さな株を移植しておいたら、翌年の春にナミアゲハの終齢幼虫が5~6頭、葉をほとんど食い尽くしていて、見つけた翌日には居なくなっていた。どこかで蛹になるべく、移動したのだろう。山椒の葉は丸裸になったが、すぐに多くの脇枝を出して復活し、秋には前より大きくなっていた。
 昨年も一回り大きくなった山椒にアゲハが産卵し、15頭ほどの幼虫の食害にあったが、4割ほどを食べ残してくれたので、秋にはまたしっかりした樹になっていた。妻と、「この山椒の樹にはかわいそうだが、アゲハのためにそのままにしよう」と決めた。
 今年もナミアゲハが山椒に産卵し、今は卵から初齢、2~5齢のいろいろのレベルのものが居るので、何度か産卵したのだろう。全部で20頭ほどがいる。
DSCF1602-600_300DSCF1632_1610-600_300DSCF1628-600_300DSCF1612-600_300  この終齢幼虫は、毎年どこかへ移動して蛹になるらしく、自宅で蛹になったところを見たことがない。アゲハの仲間は春に羽化すると、また産卵⇒幼虫⇒蛹⇒成虫を2回繰り返し、最後に蛹の状態で越冬する、とある。山椒もその都度食われている。
 蛹の状態で越冬すると、凍死してしまわないかと心配になるが、何かのホルモンで凍結を防ぐのだろう。同じようにモンシロチョウも蛹で越冬すると、ある文献にあった。
 これに対して、ウスバシロチョウは卵または卵内幼虫で越冬するとあり、チョウによって様々な越冬形態があるようだ。

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