ブータン訪問記・4・旅程-2

※ 2016年8月22日(3日目)、ティンプー⇒パロ⇒チェレ・ラ峠⇒ハ県(ホームスティ)
cimg0194-600_400a ✑ 7:00に朝食。市街の中心部にある時計台広場でマニ車を回して道中の無事を祈る。マニ車というのは、これを右に1回まわすと、1回祈りを唱えたことになるそうだ。この広場には108基のマニ車が並んでいて、けっこう重い。私たちは時間もないので、33個をまわした。8:05にホテルを出発して、昨日来た道を再びパロへ向けて戻る。
cimg0206-600_300a 途中の山道には、昨日は無かった直径1メートル以上はありそうな岩が2個、道路に転がっていた。昨夜の雨で斜面の地盤が緩み、落石したらしい。
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 1億3,500万年前(ジュラ紀)には、ユーラシア大陸とインド亜大陸とは離れていたが、インド亜大陸を乗せたプレートが北へ向かって徐々に潜り込み、4000万年前ころにインド亜大陸がユーラシア大陸に衝突した。この結果ユーラシア大陸の南岸は押し上げられ、ヒマラヤ山脈になったと言われている。
 ブータンでの東西方向の道路は、このヒマラヤ山脈の支脈を横断せねばならず、地盤がもろいため、このような落石や崩落には、地元の人はあまり驚かないようだ。とは言っても、通行中にこんな数トンもある岩に直撃されたら・・・と思うとぞっとする。
✑ 8時35分、路傍で果物やキノコなどを売っている露店があった。マツタケのシーズンで、とても安いと聞いたので、バスを停めて覗いてみた。ブータンの人はマツタケを食べる習慣がなかったそうで、日本人が好むので、採取・販売するようになったらしい。今のところその辺でたくさん採れるそうだが、いつまで続くやら・・・。
cimg0215-600_300%ef%bd%81 4本を自由に選んで、500NT(750円)だという。30センチほどの巨大なものもあったが、小さくて傘の開いていないものを4本選んだら、1本おまけしてくれた。これにライム8個を100NT(150円)で買って、8時55分にバスに戻った。
 9時45分に、テント屋根をかけた野菜マーケットがあった。キャベツ、ニンニク、インゲンマメ、カリフラワー、トマト、キュウリ、ニンジン、ジャガイモ、そして定番のトウガラシ。果物はバナナ、リンゴ、ナシ、モモ、ライムなど。
cimg0229-600_300a  パロ県の谷に下りたのは10時20分ころ。そこから一路ハ県に向かうべく山道を途中のチェレ・ラ峠へと登り、峠に到着したのは11時30分。ここはパロ県とハ県の県境で、国内にある車道では最高地点であり、標高は3,988メートル。富士山よりも高い。また酸素も薄いせいか、心臓にやや負担がかかるので、ニトロを服用した。
imgp8954-600_300aimgp8970-600_400a 天候が良ければブータンの聖なる山と言われるチョモラリ山が望めるというが、雲に隠れていた。峠の周辺には、死者を弔うと言われる白い幟が無数に立てられていた。また焼香台があって、その煙の中で脱帽して右手を上げ、「ハゲロ」と叫んで、それまでの無事を感謝し、今後の無事を祈るのだ、と言う。12時10分、峠出発。

 「ハ県」の谷に下りたのは13時半過ぎで、ホテルのレストランで昼食。ここで1時間半ほどゆっくりし、サンゲイ君の話を聞く。この地方では、イノシシによる畑作物の被害が多発することと、牛を放牧しているので、電気柵で畑を囲っている。ただ蠅や蚊でさえも、
殺生は禁じているので、死傷するほどの電圧はかけていない。しかし軽いショツクはあるので、人はうっかり触れないように、とのこと。
 2005 年に、国民の幸福度が世界一だと話題になったが、この調査の時、国内では、「ハ県」の数値が最も高かったのだという。
 15時40分、村長格のウゲンさんのお宅(モデル農家)に到着。お宅の内部を見学させていただき、メンバーのうちの半分が石焼風呂を体験。
imgp9000-600_300aimgp9005-600_300a  ウゲンさんのお宅でバター茶というものを飲ませて頂いた。紅茶に溶かしバターを足して混ぜてある。確かにバター臭いトロッとした飲み物だが、さほど嫌いな味ではない。
 このウゲンさん宅で、HVC(Haa Valley Cooperative=ハ谷協同組合)の3人のメンバーと、参加者14名が今夜ホームスティする家主さんと面会。家主さんは3名で、5人、4人、5人に別かれてお世話になる。3名とも家主は女性の名で、ブータンの西部では女系家族になっているという事前知識を改めて確認した。家主も財産権も女性にあるとか。
 私たちは、Mさんご夫妻と合計4名で、Mrs.Chimi Lhamのお宅にお世話になることとなり、HVCの担当は、Mr.Sonam Dorji  という24歳の男性が担当になった。
imgp9027a ご主人は店舗のデザイナーで、日中は自宅にいない。自営なのか雇われているのかは、確認できなかった。21時頃まで談笑したが、明朝は5時に出発してチェレラ峠へ朝日を見に行くというので、早めに寝床に就いた。

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