小笠原・父島にて

 小笠原諸島は、父島群島、母島群島、聟島群島、硫黄島群島、西之島、沖ノ鳥島、南鳥島など30以上の島からなり、うち人が定住するのは父島と母島のみ。

 4月4日、父島ガイドのはじめに、しまちゃんがパネルで父島の成り立ちや歴史、生物などについての説明をしてくれた。
 父島・二見港のある大村地区の市街地は、都道の海側・山側に主要な官公庁の支所や観光施設・商店が並び、山側に若宅や民宿が並ぶ。交通信号は2か所のみとか。
 港から少し南下した大浜海岸は小さな浜だが、サンゴが砕けた白いさらさらした砂地で歩き心地がよい。その沖にはクルージング船ぱしふぃっくびぃなす号が停泊していた。
 二見港の岸壁はやや浅いため、11,000トンのおがさわら丸が接岸するのがやっとで、大型のクルージング船は少し深い沖港に停泊し、客はハシケで上陸する。
 ここからはマイクロバスで三日月山の登山口へと向かい、展望台から港を俯瞰する。
 自然が豊富に残されているものの、固有種ばかりでなく外来植物も多くなっている。貨物船などに運ばれた荷物に付着していたり、花木・果樹や農作物などのように、人によって持ちこまれているものも多いという。
 ホテルのある扇浦海岸に向かう途中の山道から、境浦海岸の浜辺近くに、船体の骨組みをさらす廃船が見えた。太平洋戦争で空爆を受けて座礁した徴用貨物船の濱江丸。
 民間の貨物船だったが、海軍に徴用され補給船として運行し、1944年に2度にわたってアメリカ軍機の空襲を受け、航行不能となって流れ着いて座礁したとか。悲劇の象徴として残してある。観光スポットになっていると言うが、気持ちのいいものではない。
 3連泊したのは、扇浦海岸にあるホテル・ホライズン。正面入り口の脇にはちょっとした屋外休憩所があり、周囲をハイビスカスやブーゲンビレアなどの花木で囲っている。目の前を都道が走り、デイゴが並木として植えられていて、赤い花を付けている。
 夕食はフランス料理のフルコースで、こう言っては失礼ながら、このような片田舎?で味わえることに驚くほど、かなり上品に作られて出てくる。かと言って肩肘張るようなもてなし方ではなく、気軽においしくいただいた。
 寝室は最上階の3階にあ
り、海側のバルコニーから出入りする。室内はゆったりとしていて、気軽に連泊できる。それでも、毎日お昼すぎには、清掃・整理してある。

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