アスベスト被害の診断

 私はゼネコンの建築工事現場で延べ9年、工事管理をやっていた。うち8年は札幌の工事現場であったが、 その何か所かでアスベストを使用する作業の立会いもやっていた。

20060224-Asbestアスベスト繊維

 昨年末に、私が定年まで勤めていた会社から、「アスベスト関連工事にかかわったことがある場合は、専門の機関で診断を受けるように」という案内が来た。そこで先月、指定された横浜の医療機関に出かけて、レントゲン検査や問診を受けてきた。その診断結果が、 きょう郵送されてきた。
 「石綿に関する健診については異常ありません。但し、胸部所見については経過観察が必要です。次回も必ず検査を受けましょう。」
 私が直接アスベストを吹きつける仕事をしていたわけではないが、何度かアスベスト吹き付けと思われる工事の作業を管理した。商品名は「トムレックス」だったと思うが、
せいぜい市販のマスクをして、作業場所を歩き回っていたように思う。
 アスベスト製品は、繊維としてセメントと水を混ぜてそのまま吹き付ける以外に、布状に織って、耐火や防炎に使用したり、ひも(ロープ)状に編みこんで、外壁材のつなぎ目などに耐火シールとして埋め込んだりするものもあった。
 そしてほかに、セメントなどを混ぜこんで成型した石綿スレート、フレキシブルボードなど、内外装用のボードに多用された。 これはそのままの状態では繊維が飛散することは殆どないだろうが、解体するときが危険である。
 中皮腫などの悪性がんで苦しみたくないが、繊維を吸い込んでから15~40年以上経って発症する事例も多いとのことなので、安心はできない。今後毎年、ドックにあわせて胸部検査をも受ける必要がある。
 あの頃、実際にアスベストの吹きつけ作業や、石綿系のボードを切ったり削ったりして取り付ける作業などに従事していた作業員の人たちは、どうなっているのだろうか。

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