生駒にて

 奈良県生駒市の従兄の家は、30年ほど前に伯父が新築したもので、4メートル程の石積みの擁壁の上に建ち、外観はどっしりした和風の造りである。しかし5年前の阪神・淡路大震災の時、やや揺れが強かったことと、近くに生駒活断層が存在することで、今後の被害防止のために診断してほしいと依頼されていた。
 私が藤沢で長く付き合い、信頼できるS建築士とM棟梁に同行してもらって、2月14日に生駒市まで行ってきた。東海道新幹線と近鉄京都線・奈良線で生駒へ。藤沢駅から4時間強で到着した。早速彼らと一緒に擁壁と建物の基礎の目視観察、床下と屋根下の骨組みの計測を行い、記録を取った。夕方までに作業を終え、S氏とM氏は藤沢へ帰った。
 この日はぽかぽかと暖かく、最高気温も18℃ちかくまで上がり、4月上旬の気候だった。この辺は生駒山の東斜面で、冬は冷たい「生駒おろし」が吹き付けて結構寒い所なので、覚悟してがっちり着込んで行ったが、途中でコートが邪魔になるほど暖かくなった。
 従兄宅の庭ではロウバイが咲き誇り、紅梅、白梅が花をつけ始めている。ピンクのツバキも柔らかな色を見せていた。

20040214-03_09-Roubai_Hakubai          蝋梅(ロウバイ)       白      梅

 マザーリフの葉を水を張ったお皿に寝かせておくと、2週間ほどで葉の外側に添って芽が出てくる。その芽の下には根が出てくる。こうしてさらに1ヶ月ほどおいて葉から切り離すと、移植ができる。葉から芽を出すので俗にハカラメと呼ぶそうである。
 従兄の家の縁側は陽が入って暖かく、そこに一鉢のマザーリーフが置いてあったが、軸芯が1.5メートルほどぐんぐん伸びて、先端に花をつけていた。マザーリーフの花を見るのは初めてであり、従兄も初めて見たということであった。

20040214-06_02-Koubai-Benkeisou           盆 栽 の 紅 梅        マザーリーフの花

※(後日談) 従兄宅の擁壁補強は従兄の知り合いに施工してもらい、住宅の補強工事は私に同行してもらったS氏の知人で、奈良市で建設業を営んでいる人に施工してもらった。

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