ふくろう、木立の中の点景

 1999年5月、長女の車を借り、私の運転で旭川から雪解け間もない富良野方面に出かけた。日中でもまだまだ肌寒い中で、富良野からさらにまだ雪の残る白金温泉へ向かうと、芽吹き前の白樺の林の中で、ミヤマカケスが枝から枝へとチョコチョコ飛び回っていた。
 旭川への帰り道、畑の中をまっすぐに伸びる国道を走っていると、左手奥に「ふくろうの家」という看板と木造の小屋があり、気になってそちらへ車を乗り入れた。
 小屋の外には、加工用の白樺などの材木や枝の束などが積み上げてあり、中型の北海道犬が番をしていた。
 店に入ると、中は一面の木彫品の山であった。大小の木彫りは、キタキツネやクマゲラなどもあり、なかでもふくろうは圧巻であった。北海道内のほかの土産物屋では見ることの少ない独特のデザインのものが多かったように思う。そんな中で特に私がハッとしたのが、下の写真のものである。
 直径1センチほどの白樺の枝を横に寝せて、その上にやはり白樺の細枝を立て中央にポツッと白いふくろうを配置してある。これには私はもちろん、私も心を惹かれて、即、買ったのであった。

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 自宅へ戻ってからデミタスを飾っている飾り棚に入れてみると、その幅が測ったようにぴったりと納まったのである。そこで、妻と二人で「ここと隣は、ふくろう専用にしよう」といって整理した。林の中にポッと浮き上がるふくろうの姿は、とても可愛い。

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