スイカズラ

 我が家の脇に、3年ほど前からスイカズラが蔓をのばしている。常緑で冬の寒さに耐えるので、忍冬(にんどう)とも呼ぶそうだ。植えた覚えはないから、どこからか種子が飛んできたか、鳥が運んできたかしたのだろう。そのスイカズラが、花を付けた。

DSC00019-540_360スイカズラの蕾と花

 この花柄をガクから抜き取ってその筒尻をそっと吸うと、ほんのり上品な甘さを感ずる。だからスイカズラ(吸い葛)なのだとか。またこの花は、咲きたては真っ白で日が経つと黄色くなるので、”キンギンカ(金銀花、金銀華)”とも呼ばれている。また花を干したものは解熱・解毒作用などを持つ漢方薬なのだそうだ。

DSC00020-540_360キンギンカ

 20年ほど前、私がサラリーマン現役のとき、私の上司が出勤の際に、ご自宅の庭から花の着いたスイカズラの蔓を数本持ってきた。そして若い女性に「スイカズラだよ」と渡すと、その女性はきょとんとして、「え、西瓜の顔(スイカのツラ)ですか?」と質問し、説明を聞いた本人も含めて大笑いになり、いっとき話のタネになった。
 しかし私はこの女性のことを笑えない。私はスイカズラの名前しか知らなかったし、その名前の意味も「酸っぱいから”酸い葛”なのだろう」と思っていたのだ。それが「吸うと甘い”吸い葛”」だったとは知らなかった。

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