ウエッジウッド社破たん

 危ないのではないかと思っていたウエッジウッド社が、ついに破たんした。1986年にアイルランドのウオーターフォード社と合併して、ガラス器と陶磁器の『器』を幅広く扱っていた。しかし最近は次々と新製品を発売して、過去の製品の販売期間も短くなり、なんとなくあざとい、あせった商法になったと感じていた。

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 東京・丸の内の支店はどうなるのか、また並行輸入業者に発注したウエッジウッドの製品はどうなるのか、まだよく分からない。最近ではオーストリアのアウガルテン社が2003年に破たんしたが、個人コンサルタントが買い取って、製品の供給は続いているようだ。また昨年11月には、イギリスのロイヤル・ウースター・スポードが倒産したばかりである。ヨーロッパの名門に、翳りが見えている。
 私は機会があって、2003年頃に丸の内の支店で、ウエッジウッド家8世のトーマス・ローランド・ウエッジウッド氏に会って話をしたことがある。既に経営には携わっていないとのことだったが、奥さんは日本人で、大の親日家である。ウエッジウッド本家ですら把握できていないという過去の製品リストをまとめてほしいと頼んだが、彼にしてもそれは相当に困難なことらしい。ウエッジウッドの陶磁器は、もともとイギリスのストーク・オン・トレントで製品製造を続けてきており、ここだけでも分離・継続して、過去のような地道な商売を続けて欲しいものだ。
 追伸
 1月7日、ウオーターフォード・ウエッジウッド・ジャパンの公式サイトに、現状説明が掲載された。
http://www.wedgwood.jp/news/201105/110107_000000.html
 これでややほっとしたが、前途はまだまだ厳しいものがあるだろう。

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