アメリカン バード・ウオッチャー

 私の知人(KTさん)の知人のそのまた知人の、あるアメリカ人バードウオッチャーAN氏が北海道にフクロウを観に来るということで、札幌近辺での案内を頼まれた。既に九州の出水でKTさんの案内でツルの観察を終え、北海道に入って道東でシマフクロウとタンチョウの観察を済ませていて、4日の夕方に札幌駅に着いた。あと観たいものはエゾフクロウが主だということで、5日と6日とは札幌からほぼ100キロ圏内の原生林、湖、港などを案内して、6日の夜のフェリーで関東へ発って行った。
 アメリカ中北部に住む勤務医で、毎週1度は近くの動物園で動物の診察・治療の手伝いをしているという。鳥はもう4,500種類以上を確認しており、海外へも年に2~3回出かけていて、日本は初めてだが18カ国目だとのこと。私の英語力を心配したが、一緒にサポートしてくれた息子とともに、単語のつなぎでなんとか意思の疎通は図れたと思う。AN氏は鳥や野生生物について博識であり、また息子が学生時代に研修に行ったワシントン州立大学にAN氏も一時在籍していたという縁が分かったこともあって、息子とは話が合うようだった。

IMG_0197-Fukurou-N-540_360 先日とは別の場所でのエゾフクロウ

 エゾフクロウも、私と息子が下見しておいた2箇所の位置で合計3羽見つけ、非常に喜んでデジタル一眼レフカメラで撮りまくっていた。他に強く興味を持って撮影していたのは、オオアカゲラ(中型のキツツキ)とクロガモであった。私にとっては、どちらも初見の鳥であったので、こちらも嬉しかった。

IMG_0189_0225-Ooakagera オオアカゲラ

IMG_0169_0209-Akagera_Kogera  アカゲラ              コゲラ

IMG_0313-540_360クロガモ

 ほかにワシ・タカも好きだということで、オジロワシなどが観察できた。とにかくタフで開けっぴろげで、こちらが言いかけてよどんでいた言葉をむこうからサポートしてくれたりで、港で別れたあとは気持ちの芯では疲れたものの、楽しい男であった。日本が初めてという割には箸の使い方も上手だし、生寿司もおにぎりも、アメリカの西部ではごく当たり前の日本食だとのことで、平然として食べていた。
 6日はこの真冬に珍しく午後から風雨がひどくなったが、天気が良かったら彼も私たちも、もっとゆっくりと観察でき、また明るい良い写真も撮れたであろうにと、それだけが心残りであった。帰りのフェリーが出発は定刻だが、関東への到着が遅れるようだと伝えると、それだけ長く海鳥を探せる、と喜ぶ男であった。

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