初冬の当間(あてま)高原-3

11月14日(金)
 3日目になって、やっと少し晴れ間が出てきた。朝、ホテルの正面から信濃川の方向には綿を敷き詰めたように川霧が立ち込めていた。その霧の上には信州黒姫山が朝日を浴びていた。

02-Kawagiri-kurohimeyama6x3早朝、信濃川の流れに沿ってよどむ川霧.山は信州黒姫山

 後背地に控える天然林はぶなが多く、朝食前に少し散歩した。西斜面なのでまだ陽が差さず、じめじめと薄暗かったが、戻る頃には後ろからかすかに陽が差してきた。ゆっくりと歩いてみたが、気持ちの良い森林浴ができた。さらに開発で疎林や裸地になったところに補充するため、日本大学の学生の手伝いによってぶなの若木が植えられていた。

03-Bunarin-Komorebi6x3裏山の天然ぶな林に差し込む朝日

 ホテルで朝食を済ませると、午後発の新幹線までだいぶ時間が余るので、借りていた車で国道117号線を北上した。この近辺の地図に「小千谷」という地名を見つけたからである。特に織物に知識があるわけではないが、「小千谷縮み」という名前だけは頭に入っていたので、織り元の工房か展示館でも見てこようと思ったのである。
 しかし十日町市の市街地に入る頃から、この117号線は工事区間が多く、しかも片側交互通行で頻繁に止められる。やっと「小千谷市」の標識を通過した時には、もう越後湯沢駅に戻る時間になってしまった。
 今回私達が通った新潟県の南部の信濃川沿いの民家では、切妻の面と桁の下は梁や束を見せて間を漆喰で埋めている。この形式は構造補強が主たる目的なのだろうが、コントラストがはっきりしていて美しさを感じる。
 途中の民家でお宅の人が外に居られたので、話を聞いた。農業をしていると言う。雪が多いため1階はコンクリート造で車庫や物置として使用し、その上に2階建ての木造家屋を載せている。コンクリートの階段を上がった2階に玄関がある。

08_09-Ojiya-Minka-1_2-606_230民家2題

 越後湯沢駅から東京駅までは、上越新幹線の「たにがわ」で90分。早いものである。ここでJRに不満を一言。越後湯沢へ行く時の「Maxたにがわ」の切符を買うとき、混雑の具合が判らないというので、普通車の指定席切符を買った。乗ってみると全車2階建てで、2階がグリーン車になっている車両の1階が普通指定席になっていた。だから座席に座ると目の高さがホームの床。走り出しても、線路のガードが被っていてまるで景色が見えない。私達は旅好きで、車窓の景色を楽しみたいほうである。自由席車両の2階が割合空いていたため、わざわざ余分なお金を払って景色の見えない席に乗せられたという思いで、少々腹がたった。
 持ち帰ったきのこはその日のうちに始末をし、他の野菜と一緒に煮込んで、きのこ汁を作った。このきのこ汁はその夕食から5食続けて食べることができた。2人ともきのこは好きなので、あきることはなかった。なおこの3日間で見聞きした鳥は、雨のせいかカワラヒワ、ヒヨドリ、ホオジロ、スズメ、セグロセキレイ、ハシボソガラスのみだ
った。

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