初夏の尾瀬ふたたび-1

 今年は、尾瀬との縁が深いようだ。まず6月4日から翌5日まで、高校時代の同期生と初夏の尾瀬でバードリスニング。そして、今回はここ11年間毎年尾瀬を訪ねるグループと一緒に、6月19日に入山して2泊した。このグループでは昨年秋も入山している。
 今回は大清水から一の瀬・三平峠経由で尾瀬沼に入り、沼尻・見晴を経て燧ケ岳の北側をちょっと覗いて、最後は尾瀬湿原を横断して鳩待峠から出る予定で、昨年秋とはほぼ逆のコースとなった。
 見聞きした鳥、昆虫、植物等は明日まとめて紹介する。

71-Ohshimizu-Ichinose大清水から一之瀬までの林道.両側にはけっこう色々の植物が見られる

6月19日(土)
 今回は途中で帰る人、逆に途中から参加する人とが居るが、総勢29名が参加。天気予報では雨の確率30パーセント以上のこの3日間。ままよと8時半に貸し切りバスで新宿を出発。大清水で身支度を整えて、砂利道の林道の両側に茂る植物を見ながら一の瀬へ。
 一の瀬からは山中に入って、片品川沿いにゆるい坂道を岩清水まで登る。ここからはけっこうきつい上り道が三平峠まで続き、そのあとはゆるい下りで三平下に到着。ここから山小屋やビジターセンターのある尾瀬沼の湖畔にある山小屋まではすぐである。
 私は今回は少しヘタな歩き方をして、右膝を痛めてしまった。同行した人たちから膝サポーターを貸していただいたり、伸びる湿布薬を貼っていただいたり、また内服用の痛み止めを分けていただいたりして、ありがたかった。今後は私達もきちんと準備して行かねばならないと思った。

72-Ozenuma-Kohan 尾瀬沼の湖畔.沼の水は前方の低い所から湿原の方へ流れ出す

6月20日(日)
 朝7時に尾瀬沼の湖畔を出発し、沼の北岸(燧ケ岳南麓)を西へ向かう。同行の仲間のうち、10名程が途中の分岐路から燧ケ岳の山頂を目指して別かれて行く。バードリスニングの仲間は沼の西端・沼尻から白砂峠を経て、沼尻川沿いに見晴へ下っていく。
 妻が少し風邪気味なので、他に足を痛めた人などと共に、見晴の山小屋に残ることにした。小屋に主な荷物をあずかってもらい、弁当と雨具を持って再び出発して、燧ケ岳の西側を北上する。天気がいまひとつはっきりしないが、雨にはまだ会わない。時々陽も差して暑い。温泉小屋の前を通過し、燧ケ岳の裏へ回ると木々の繁みの下に入り、時々差す木漏れ日がある程度で涼しい。
 三条の滝への分岐を過ぎると山深くなり、谷に降りたり尾根に登ったりと、多少のアップダウンが続く。燧ケ岳頂上のほぼ真北のあたりの山麓まで行って、引き返した。その帰路、一部の人たちは2週間前にクマが出たという東電小屋の方へ寄り道すると言って別れて行った。
 今日は雨の予報だったのに、幸い日中は降ることもなく、下着は汗みずくになってしまった。見晴の山小屋へ戻り、残っていた妻たちと談笑している所へ、燧ケ岳へ登った人たちが次々と降りてきた。登山道にはもう雪もなく、快適なアップダウンを楽しんできたそうである。

73-Hiuchigatake燧ケ岳.登山道には、もう雪は残っていないとか。

6月21日(月)
 明け方に雨の音を聞いたが、起きた頃には止んでしまった。今まで尾瀬に来た中では最もゆっくりと起き、朝食も最後のグループとして食べた。今日は尾瀬湿原の平坦な木道をゆっくりと歩いて山の鼻まで行き、そこから軽い登りで鳩待峠まで行く予定である。
 右膝の様子が何となく不安だったので、小屋を出発する前にサポーターをきちんと巻きなおし、これもお借りした痛み止めのスプレーを吹き付けて、内服薬も飲んだ。しかし気にするせいなのか少しずつ痛み出し、外目から見てもギクシャクと歩くようになった。景色も、鳥も植物も一応は楽しんでいるが、あまり記憶に残っていない。ひたすら目の前の至仏山の姿が近づくように必死で歩いた。写真もあまり撮れなかった。
 山の鼻の休憩所に到着し、これからの軽い登りさえつらく思えたので、ついに奥の手としてトイレで痛み止めの座薬を使った。徐々に痛みが消えていったが、後のことを考えて、なるべく右足を庇いながら鳩待峠まで登った。

74-Shibutsuyama薄モヤの至仏山.膝の痛みを紛らすため、山体を見つめながら歩いた

 鳩待峠に到着すると本当にホッとした。すでに待っていたバスに乗り、メンバー全員の到着を待って出発。戸倉のロッジに立ち寄ってお風呂に入ったときは「天国」を感じたものである。さいわい山の鼻での座薬が効いて、右膝はその後違和感がある程度になり、歩行に困難を及ぼすような痛みは出なかった。借りていた膝用サポーターを、貸して下さった方のご好意でそのままお返しした。このロッジで昼食を摂ってくつろいだあと、ついに降り出した雨の中を新宿に向かった。

※ なお今回見聞きした動・植物については、あすアップする。

初夏の尾瀬ふたたび-2」に続く

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