「どうしん」の夕刊がなくなった

 ついに、9月いっぱいで北海道新聞(愛称「どうしん」)の夕刊が休刊になった。

 北海道の地元紙として北海新聞が創刊されたのが明治20(1887)年。その後北海タイムスと名を変え、また北海道内各地に地方紙ができていった。(北海タイムス・小樽新聞・新函館・室蘭日報・旭川新聞・旭川タイムス・北見新聞・十勝毎日新聞・網走新報・釧路新聞・根室新聞の11紙)。
 しかし昭和17(1942)年に政府によって「1県1紙」の統合令が出され、北海タイムスを主軸として1紙にまとめられて「北海道新聞」になった。
 終戦後、統合されていたうちの5紙が復活または独立し、社名を変えたりタブロイド版になったり、夕刊のみになったり、週1回・月1回発行になったり廃刊したり、新地方紙が発刊されたりと、紆余曲折を経てきたが、今は北海道新聞以外に12の地方紙がある。
 また戦後には「北海タイムス」という新聞も発行されていたが、これは戦時中までのものとは関係がない。地方でぽつぽと発刊されていた地元紙の一部も併合してかなり流通していたものの、経営幹部の内乱などで1998年に廃刊になった。

 北海道新聞の発行部数は2022年末現在約114万部。中央紙4社49万部、道内地方紙12社29万部に比して大きなシェアを持ってはいる(朝刊・夕刊等合わせて)。しかし原料の用紙、インクの価格高騰や輸送費、人件費などの高騰のため、として「廃刊」ではなく「休刊」するとの通知だった。
 今はテレビやインターネットでうるさいくらいニュースかが届けられるせいもあって、人は紙媒体でゆっくりとニュースを探すという余裕をなくしている。

 私は朝刊の社説「卓上四季」や、夕刊のコラム「今日の話題」を楽しみにして読んでいたが、夕刊の「今日の話題」は土日の朝刊に転載されることになった。できることなら、毎日にでも掲載してほしいと思う。

カテゴリー: やれやれ・・・, 日々つぶやき パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA