10月12日(日)
◆ 未明から雨の音が聞こえていたが、朝になっても降り続いていた。きょうは3つのコースに分かれて尾瀬沼の湖畔まで出る予定で、予約していた一番の朝食を済ませたが、雨が止まない。結局沼尻(ぬしり)へ出てから尾瀬沼の南岸を回ることにした。
◆ 見晴から沼尻に向かって右側に沼尻川の瀬音を聞きながらアップダウンを登ること2時間強で、休憩所のある沼尻に到着する。尾瀬沼の西の端にあたり、左手には燧ケ岳がそびえている。この休憩所も冬の到来を控えて、今年度はきょうで閉店し、明日は板囲いするのだと言う。
◆ ここから尾瀬沼の南岸をたどる。雨は小降りになり、モズの高鳴きやウグイス、シジュウカラ、ヒガラ、ヤマガラの声も聞こえた。途中から20分ほどわき道を行くと中規模の湿原、大清水平に出た。霧の中にボンヤリかすむ湿原とそこに続く木道。何とも夢幻の世界であった。途中でゴゼンタチバナやマイヅルソウの赤い実、ツルリンドウのビンクの実に出会った。その後三平下経由で、まもなく今夜の宿泊地、湖畔の山小屋にたどり着いた。
◆ 夕食の間際に、後発の4人が到着。今朝東京を発って大清水から三平峠を越え、はるばるたどり着く。一泊して明朝また同じコースを帰るのだが、少しでも尾瀬の自然に触れたくてやって来る。これで21人が全部そろった。
山小屋の入り口で はばたくコガモPhoto by Mr. N.Ozaki ナナカマドの下で
「秋の尾瀬湿原を歩く-4」に続く