◆ 昆虫の中に、大まかに甲虫目(背中=外翅の硬い仲間)と呼ぶグループがあり、その中にコメツキムシ科というのがある。タマムシ型の細長い体で、肢は短かめである。この仲間の特徴は、平らな所に腹部を上にして置いてやると、胸部と腹部の間の関節を思い切り上にそらし、急に関節をポンと戻して翅の付け根を叩きつけた勢いで跳び上がって、うまく足を下にして落ちた時にさっと逃げる。落ちても肢が上になると、何度でも跳ねる。この「コツン」のしぐさが、米を搗くようなので『コメツキ』と呼ぶようになったのだろうか。
シモフリコメツキの一種≒18㎜ このタイプのものは、よく米搗き動作をする
サビキコリ≒14㎜ このタイプは、コメツキ動作をあまりやらない
アイヌベニコメツキ≒14㎜ このタイプはコメツキ動作をしない
◆ コメツキムシの仲間は、札幌市内には25種類ほどが生息しており、体長は7~20ミリ程度。植物食性か捕食性で、幼虫は腐葉土か朽木の中で暮らす。成虫は、早朝にシシウドの花の上などでよく見かける。きょうアップしたのは、南区の丘陵地帯で見つけたものである。