♣ 尾瀬での一泊目の夜半、本格的な雨になった。夜が明けても勢いは変わらない。この2日目は各自の自由行動で、色々のコースを選択することになっていた。しかし降り止まぬ雨のため、燧ケ岳に登る予定の人は他のコースを選び、うち1名は急遽帰京した。
♣ 私達2名は、尾瀬沼を一周することにして、リュックサックに入れてきた折り畳みの長靴にビニールのカッパとズボンで、9時頃に小屋を出た。小屋を出る前に、小屋特製の弁当(おにぎり2個、サンマの佃煮の真空パック、漬物少々)を1個もらった。
♣ 小屋から少し北上して、昨日見た三本カラマツの脇を通り、沼の北岸つまり燧ケ岳の南麓を、ゆっくりと歩いた。
♣ 10時過ぎには、沼の西端、沼尻小屋に着いた。ここは宿泊施設ではなくうどん、そばなどの軽食が食べられるが、私は抹茶ラテ、妻はコーヒーを頼んで一休みした。
♣ 沼尻小屋を出て沼の南岸をゆっくり歩いたが、以前寄ったことのある大清水平へ向かう分岐点を見落としたらしく、ずっと沼畔を歩いた。雨は次第に上がってきた。
♣ 12:30に三平下に着いたので、そこの休憩所でケンチン汁とコーヒーを頼み、弁当1組を2人で半分ずつ食べた。窓の前の草地にハクセキレイやアカハラが来ては、草を突いている。この休憩小屋でしばし休んで、長蔵小屋に向かう。
♣ 長蔵小屋に戻った時は14時だった。私達より早く戻っていた今回のツアーのコーディネーター・NOさんが、「キヌガサソウを撮ったよ」とカメラのディスプレイを見せてくれた。場所は今朝私達が通った三本カラマツからさほど遠くない所。
♣ 私も撮影したくなったので、妻を残して再び北岸へ。30分程歩いた木道のすぐ脇にそれは鎮座していた。今朝はどうして見逃したのだろうと思うほど、存在感があった。
♣ 明日は帰京となるので、夕食後、同行者で談話。飲む人は飲み、話す人は話す。21時が消灯なので、20時半には部屋に引き揚げ、みなおとなしく寝た。