ブータン訪問記・2・きっかけ

imgp9224-600_300a 私たちは20年ほど前に、中国・北京から万里の長城の東端部を経て、旧満州までのバードウォッチングツアーに行ってきた。これは鳥や花を観察する専門ツァー会社のプログラムの一環で、このときガイドをしてくれたのが、まだ若いK.T.さんだった。
 K.T.さんは、このときは臨時のガイドとして同行してくれていたが、その後は国際的な環境保護活動に転向し、今はJEEF(Japan Environmental Education Forum)=日本環境教育フォーラムの一員として、主に東南アジアの計画的開発と環境保全についての教育に全力を注いでいる。
 私は彼との縁でJEEFの会員になり、活動の状況報告を送ってもらっていた。会員とは言っても、ただ情報を得るだけだったが、今回は直接現地を訪問して、原状把握と環境保全活動を行う。その対象場所がブータンである。
 ブータンは、私にとっては神秘の国であり、中国・インドという2つの大国に挟まれていながら独立を保ち続けている点で、大きな興味があったので、参加を決意した。
 観光立国の手順として、現地でどのような土産物を開発するか、6月に東京・桜新町に希望者が集まり、現地で入手できる物産を把握。小麦粉とそば粉、トウガラシ、山椒が主な産物と聞いて、それらを使ったクッキーやかりんとうを作ってみた。
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6月26日の東京での試作会
 ブータンでの標準語はゾンカ語とされていて、一応各民族の間では通用するが、地域によっては古来からの現地語を使っているところもあるという。また、英語は必須教育とされていて、一部の年齢層以外にはカタコトながらでも通用するという。
 公立の学校教育と、医療は無償だとのこと。優秀な成績の子供は、主にインドに留学して、帰国後は官僚として各所に配置されるという。庶民でも、優秀なものは国費で留学させると聞いた。
 我々のガイドをしてくれたサンゲイ君は、日本に2回留学したことがあるとかで、日本やイギリスの鳥類学者、昆虫学者、植物学者の依頼でヒマラヤのあちこちをガイドして歩き、鳥や植物の英名、和名、学名を一緒に覚えていて、非常に勉強している様子がうかがえた。もちろん英語も日本語も、聞きづらくなるようなことはなく、スムーズだった。

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