シンリンオオカミ

 孫たちを連れて、冬の円山動物園に行ってきた。以前の動物園は冬季閉園で入ることが出来なかったが、旭川の旭山動物園をはじめ、北海道内の各動物園での、イベントを柱とした冬季開園の努力が実を結んで、結構な入場者を見るようになったという。

DSC00744-540+360 シンリンオオカミのオス(奥・ジェイ)とメス(手前・キナコ)

 オオカミの仲間でいま円山動物園に居るのは、日本国内のほかの動物園から譲り受けたシンリンオオカミ(北アメリカ原産)のオスとメスである。日本には、本州以南にニホンオオカミが居たが、明治期までに畜産の敵として駆逐され、絶滅してしまったらしい。「らしい」というのは、その後最近になっても四国山中や紀伊半島などで時々目撃例があり、写真も公表されているが、公認にまでは至っていないからである。
 また北海道にもエゾオオカミが居て、主にエゾシカをエサとして生きていた。しかし、入植者が食料のためにエゾシカを絶滅に近いまでに大量に殺し、その後始めた畜産によるヒツジ等を、やはりエサを失ったエゾオオカミが襲うという事態になり、毒エサなどをばら撒いたこと等で明治後期に絶滅したと言われている。
 最近エゾシカが、人間以外に天敵のいない北海道でかなり増え、農業や林業に大きな被害を及ぼすようになってきた。そこで今度は、千島列島や樺太に住むタイリクオオカミ(エゾオオカミと同系と見られている)を、観光資源としてでも再導入しようという案が浮上しているとか。人は勝手である。

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