♠ 先日、西野緑道を歩いた時、ちょうどヤエザクラ系の花弁が風に吹かれて一斉に散り飛んでいた。そして所々の樹木に、その樹木の名前を書いた銘板が取り付けてあった。その銘板を観ていて、この緑道の八重の桜には少なくとも『ヤエザクラ』と『カンザン』の2種類があることがわかった。私はちょっと見で、多弁のサクラをヤエザクラとひとくくりにして呼ぶが、先人の品種改良の努力によって、ヤエザクラにも色々の品種があることに気付いた。
ヤエザクラ(prunus lannesiana Wilson cv.)
カンザン(prunus lannesiana Wilson cv. Sekiyama)関山
♠ 15年ほど前の春に、東京・高尾にある農林水産省の森林技術総合研修所を訪ねた時、何十種類もあるサクラの品種の中で、『ギョイコウ(御衣黄)』という黄緑色のサクラに驚いた。滅多に見られないと思っていたら、何とこの西野緑道にも植えられていた。時期が少し過ぎていたので一部はピンク色を呈していた。また、より黄色味の強い『ウコン』というサクラも花をつけていた。
ギョイコウ(prunus lannesiana Wilson ‘Gyoiko’)御衣黄
ウコン(prunus lannesiana Wilson cv. Grandiflora)鬱金
♠ またサクラではないが、同じバラ科の『エゾノコリンゴ』も花盛りであった。この樹は、私達の住むマンションの庭にも1本植えられており、今年も花を咲かせた。
エゾノコリンゴ( Malus baccata var. mandshurica C.K. Schn.)蝦夷の小林檎
♠ 樹木は、イチョウ、シラカバそのほか多種が植えられているが、なかで『ハウチワカエデ』が花をつけ、例のヘリコプターも多数下がっていた。
ハウチワカエデ(Acer japonicum Thumb.)羽団扇楓 英:Fullmoon maple